2013年2月12日火曜日

「復興は全く新しいまちづくり」宮古市田老地区・田老復興まちづく協議会副会長・前川邦夫さん(12月21日)

まちづくり協議会・副会長の前川さん(ガス屋,水道工事会社経営)に話を伺いました.地区の全員が安全な高台移転という意向ではないらしい.元住んでいた所の付近を嵩上げして住むことを選ぶ方がいるのだ.前者が300世帯,後者が100世帯ほどあるという.前者にしても,実際に家を建てる,住む方はもっと減少して,この地区から出ていく方も多くなるだろうという.

人口減,特に若者の流出を抑え,町が持続的に発展するためには職が必要.そう考えて,前川さんはガス屋,水道工事を生業に,若手(20歳代〜40歳代)の仲間と共にここに残って頑張っている.そんな仲間との議論の始まりは,「なぜ,この町に残る?」ということで,その答えは,「田老の人が好きだから」だったそうです.その後も議論は深夜に及ぶことも珍しくなく,特に若い人の意見を粘り強く聞くことが大切なんだそうです.

最近では,「商店街をどこに置くのか?」という問題で大議論されていたそうです.住民相手だけでは,商売の規模も限られている.地区外から多くの人が来てもらう必要があるので,高台の中に店を置いてしまうのは問題があるのだろう.住民,特に高齢者にとっては,なるべく近くに商店があって欲しいが,町の発展を考えるとそうもいかない.多分,地域外のお客さんには店舗を,地域向けには出前で対応されるのだろうと思いました.

復興というのを,「震災前の状態に町を戻す」というように考えるのは間違い.嵩上げしてそこに住みたいという方は,"以前のままでいられる"という非現実的な『夢』を持たれているのだろう.しかし,現実には大きく違った生活になるに違いない.田老の堤防,町並みも大きく変わり,全く新しくまちをつくるというように考え,そこに現実的な『夢』を持たないと復興は成し遂げられないのだろうと,私は思いました.

こんな書き込みを見つけましたので紹介します.
http://tohoku-ganko1962.bbs.fc2.com/
「もう夢を語り合う時じゃない。早く復興を進めなきゃ」

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