2012年6月1日金曜日

被災地に学ぶ旅・津波も自然の一つ,自然とのかかわりを考える(​3/14)

314日  阿部氏(入谷公民館館長,入谷YES工房)

 

・西の明石,東の志津川といわれる名物・タコをキャラクター化したオクトパス君とその関連グッズを開発,販売し,南三陸町の復興を目指している.今までに25000個のオクトパス君を売っており,今回私はタイガースオクトパス(1200円)を購入しました.今後もさらにキャラクター化を進め,販売目標数は10万個.多くのタレントがここを訪問しており,ガクトプロデュースのガクトパス君もあった.他にも,当地域の産業であった養蚕を活かしたマユに関するグッズも販売し,好評を博している.現在,ここでは35名の地元の方を雇用している.これはほんとにすごい!

 
・阿部さんには,お会いするたびに,色々と教わることがあります.前回は,これまでにも復興に必要なのは「希望」と「使命感」の話.後者は,この町で働き,生活をしていくという使命感のこと.意識の低いとボランティアに来てはいけないという人もいるが,ドンドンと来て,見て欲しい.ここで何かをするというのも大切であるが,それぞれの仕事,生活をしっかりとやり,日本を元気にして欲しい.そのことで我々も復興できる.阿部さんには,いつも“はっ”とする学びをさせていただけます.ありがたい.
 
・今回の“学び”を要約するとこんな感じです.自然災害と人間について話をして頂きました.本来,人間は災害を克服する強い力を有しているのだが,技術などを駆使することでかえってその力を弱めてしまっていると思う.発災後,避難所生活をしたが,物質が潤沢に供給されるまでの1週間の人と人との絆の力は素晴らしかった.しかし,物資がどんどんと来るようになるとそれを配給し,消化することに精一杯になってしまった.支援には大変感謝しているが,不足する中でも人が本来持っている「生き抜く力」,「助け合う絆の力」と言ったものが発揮され,困難を乗り越えていくのだと思う.こういった能力は物資などの社会的援助で代替されるのだろうが,本来の人間の力を見直し,さらに日々鍛えていく努力も怠ってはいけないと思う.そういう努力をするための場を,研修所として設ける予定である.
 
・また震災前には考えもしなかったが,大津波に被災して,人は自然を超えることはできない,自然の一部として謙虚に生きることが大切だと感じるようになった.「ハードで自然災害を防ぐということも大事だが,どんなにしてもそれには限界がある」.
・私は,話を聞きながら,災いの自然とのかかわりについては,防御するというより,受け流すということ,また持つものを少なくして,被害を小さくするという考え,つまり,受災という考えもあるな,と思いました.みなさん,いかがでしょうか?

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